『長生きと生き方について(野口整体との出会い)』

河島 正

最近は長寿社会だそうだ。昔、と言っても僕の子供頃つまり昭和7年の頃だが、僕のお爺さん(安政2年生まれ)77歳で亡くなり、父は昭和48年に78歳で死亡した。その頃でも(長生き)したほうだと称されたらしい。
僕の年は86歳です、と言うとたいていの人がびっくりする。というのは聞く人が70歳台以前の若い人だということや、昔からいつも5歳ぐらい若く見られたせいらしい。童顔だし、腰もピンとしているせいかも知れない。僕は思う、なんでそんなに年齢を気にするのか、若くても立派な人物もいるし、年取っても変なひともいるようだ。中身は別としても、元気で病気せず、生きるにはどうすれば、いいでしょうか?
「整体協会」という野口晴哉(はるちか)先生が創始した団体があります。晴哉先生は物故されているが、整体教室との出会いはかれこれ、40年ぐらい前からです。後継者や弟子たちが各地(国内は無論、海外でも)の教室を開いているし、理事には細川護煕や加藤尚宏(牧師・文学者)、中原伸之(実業家・金融庁顧問)などがいるから、ご存じの方もいるでしょう。晴哉先生は先天的に聡明な人で、10歳代で触手と愉気の技術で競争馬の病気を治した経験から、さらに研究を進め、人間が持つ本来の能力を発揮したら、つまり、自分で自分を治す術を会得したら(アフリカの野生動物は自己治癒の方法を生得している)、いわゆる人工的、医学的手段に頼らなくても治病しうることを提唱するようになった。
整体協会は毎月、「月刊全生」と言う雑誌を会員に発行していますが、この「全生」と言う意味が面白い。
「人間は何歳まで生きたら、『全生』といえるのでしょうか」と質問した人がいた。答えていう。
「30歳で死んでも、全生した人もいるし、90歳でも全生ならざる人もいる。生きている力を百パーセント発揮して生きているか、どうか、溌剌、生き生きと生活し、自分の存在そのものが快い、そういう生活を持ち続けるかどうか、だ」と。
少し、道学的・哲学的と思うひとも居るだろうが、現実に各地の教室でで実行、実施されている「活元運動」という初歩的な運動法だけでも、学ばれたらおおいに参考になるでしょう。知識だけじゃ、なんにもならない。