会員ひろば
流星光芒八十年(神戸二中・教練射撃部文集)|東京武陽会
29陽会 河島 正
すでにみまかりし 多くの恩師、先輩、級友、後輩の御霊に
謹んで感謝と哀悼の意を表し
ご冥福を祈りつつ、この文集を捧げます。
まえがき 「月日は百代の過客にして行きかふ年も又旅人也」と言ったのは芭蕉の「奥の細道」でした。まことに私たちはこの世に生を受けて以来、見えざる神の手に導かれて旅をしてきました。それは一人一人違う、双子といえども同じでない。
それが何の因縁か、神戸は湊川原のほとり、武陽が原に相集うときがあった、それはまだ幼さの片鱗が残る、だけど青年に脱皮してゆく過渡期。それから幾星霜、波乱の航路を乗り切って頭に霜を戴く年になっております。
われわれの人生というものは、シェクスピアが言ったように幕がおりたら消えてしまう影のようなものかもしれません。和尚さんがいうように無常迅速、色即是空の人生かもしれません。だけどみんなあの激動の時代を駆け抜け、ひたすら誠実に生き抜き、静かに余生を送る秋になって改めて人生とは何か、自分とは何ものかを思うことは無駄ではありますまい。

七月二十日(平成十八年)   かわしま
という前書きで、神戸二中時代の教練射撃部の思い出からはじまる文章を、妹尾河童氏他34名の方々の文集を29陽会の河島さんが中心になって平成18年に出版されております。
読ませていただいて射撃部があったこと自体知りませんでしたが、当時の神戸の写真や皆さんの文章を手繰り寄せて自分の記憶と合わせると、兵庫高校創立100年の意味合いが鮮明に脳裏を駆け巡る思いが致しました。
20年近く後輩の私が読んでも驚愕の実世界が展開されており40年50年もの後輩が読むと、きっと歴史を学ぶということになってくるのでしょうか。
100周年記念式典に参加させていただき、100年の時代背景の違いはあっても、今から夢を追いかける者、今でも夢を追いかける方々の武陽が丘の心はひとつになった一時だった様に感じさせられ、河島さんが言われているように文字にして語らう事の意義を痛感させてもらえました。
この文集の感想を手紙に認められた、47陽会 弁護士 浦井 勲 様の書状の抜粋と 河島様よりお送りいただいた当時の写真を掲載させていただきます。
平成18年10月27日
河島 正 様
弁護士  浦井 勲
拝啓 いよいよご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、私は、47陽会の浦井勲と申します。
先日、貴兄と同じ二中の大先輩で、同じマンションで大変お世話になっております山出一彦さんから「流星光芒八十年」を拝見させていただきました。 ざっと読んでみて、先ず、感動しました。名文もあり、懐かしい写真もあり、とにかく素晴らしいものだと思いました。そして、資料的にも確かに素晴らしいものですが、それよりも、お年寄りであるのによくこれだけのことを成し遂げたということと、同時に、やはり、立派に歳を重ねられたゆえに成し遂げることができたものであると思いました。
この本をお借りした翌日には、すぐに、弁護士の奥村孝先生に電話し、「見ましたよ。先生が教練射撃部とは知りませんでした」「君、そんなん、どこで見たんや。ありがとう」というようなお話をしました。
私が兵庫高校に入学したころには、教練射撃部というのは影も形もなく、この部の存在を知ったのは、「少年H」を読んでからです。その後、山出さんから「私も教練射撃部でした」という話を聞いて驚いたことがありましたが、このたびは、この本を手にしてまさに、驚愕です。
私が教練射撃部の存在を認識するきっかけとなりました「少年H」について申し上げますと、ここに登場する、林五和夫さん(36陽会)は、私が兵庫高校で所属していたバレーボール部の先輩です。昭和30年代の兵庫高校のバレーボール部は私ども現役生徒を全国大会や国体に出場させるために24陽会の尾崎さんを始め、林さんも含め、多くの先輩方が私達の練習を指導してくれました。それでも私の学年ではその実現はなく、二年下の学年になってようやく実現しましたが、その後は、もはや、夢にもなっていないようです。
「少年H」によれば、林さんは、長楽小学校及び疎開前の二中では相撲部で、戦後、小野中学から二中に戻ってから、ふんどしをつけるような相撲はやめて、バレーボールに転向したのですが、私は、そのバレーボール部の後輩に当たります。私より一回り上の先輩で、昭和5年生まれなので五和夫と名づけられたそうです。こんなに歳が離れているのに、バレーボール部を卒業してからも、ず一っと、いろいろ親切にしていただき、「少年H」が出版されるときも、「もうすぐ出るぞ」「さあ、出た出た」と聞かせていただき、感動して読みました。
個人的な感想ですが、二中と兵庫高校の真の姿はこちらにあると思います。 蛮カラであるが、上品で、しっかり勉強している。特に80歳を越えて生き残られた方々は素晴らしいです。うらやましいと思います。
敬具

  • 昭和20年3月17日 空襲後の元町3丁目

  • 神戸二中生肖像

  • 昭和45年3月 長田停留所

《この文集は、旧神戸二中教練射撃部から無償で寄贈されたもので、代価¥2.000はご購入者名義でユ-カリ館建設のため寄付金にさせていただいております》

 
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